モバイルエコーには造影剤は不要ですし、使用したほうが良いとか、何かメリットがあるケースもありません。そもそも造影のために用いる薬剤というのは、機器の性質やその原理によって、何も用いないときちんとした画像が得られないためです。このような検査にはCTやMRIといったものがあり、鮮明な画像を得るためには事前の薬剤投与が欠かせず、むしろ必須ということができます。
ですがモバイルエコーの場合、画像を得るために用いるのは超音波であり、特に何の薬剤投与もなしで問題ありませんし、何か投与したほうが良いかというとそのようなこともないわけです。造影剤は、CTやMRIでは必須ではありますが、やはり人によっては重い副作用を発生するケースが、少ないとはいえ一定の割合で起きることは完全には避けられません。このようなリスクを全く生じる必要がないという点でも、ここで説明するモバイルエコーにはメリットが大きいということができます。
モバイルエコーは持ち運びしやすい超音波診断装置です。表示される部分と測定用のプローブからなるものがほとんどで、その接続方法は、ケーブルだったりワイヤレスだったりとさまざまです。ただしプローブ自体は一般的に使用されている超音波診断装置と変わらないので、同じように注意が必要です。
超音波は体表に密着したプローブの先端から放射されて、反射を読み取ることで画像化します。そのため体表と先端に空間があると、正しい測定を行うことができません。また見たいところに即座に移動させるためには、滑りが良くないと皮膚をやけどさせてしまう恐れあります。そこで使われるのが密着と潤滑を目的としたゲルです。
モバイルエコーは携帯性に優れているので、簡易的に利用されることがありますが、プローブが異なるわけではないので、測定に必要とされるゲルも一緒に持っていかなければいけません。もし用意できなかった場合には、プローブを当てたら動かさず、離して当てるを繰り返しましょう。
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